9月第2週の米国株式市場は、物価指標と雇用関連データに翻弄される展開となりました。
CPI・PPIがインフレ鈍化を示した一方、新規失業保険申請件数は4年ぶりの高水準に達し、景気減速懸念が台頭。
市場は年内3回の利下げを織り込みつつ、来週のFOMCを待つ状況です。
概要&マクロ
株式市場:S&P500は週前半から連日で史上最高値を更新。9/11のCPIでインフレが比較的穏やかであることが確認され、雇用減速との合わせ技で利下げ観測が一気に強まりました。
NYダウ・NASDAQ・NASDAQ100も最高値を更新。NASDAQは5営業日連続の最高値更新。
週末は小反落しましたが、週間ベースでは+1.6%と堅調でした。
債券・金利:10年国債利回りは一時4%割れ、30年債も4.66%まで低下。週末には反発も見られましたが、全体的には利下げ織り込みを反映した買い優勢
為替:ドルは弱含み、円は一時146円台後半まで上昇。ただし週末は148円近辺で調整
商品市況:金は1オンス=3650ドル近辺で推移し過去最高値圏を維持。原油はロシア・ウクライナ情勢やOPEC増産を巡る思惑で62〜67ドルのレンジ内
セクターの状況
最高値更新のけん引役はテクノロジーであるものの、金利低下の恩恵を受ける金融やユティリティも堅調で市場を引っ張ったと言えそうです。
好調セクター:テクノロジー(特にオラクルの好決算でクラウド関連が牽引)、ユティリティ(公益)、金融など。防衛関連も比較的堅調。
軟調セクター:一部消費関連。ヘルスケア。ワクチン株は新型コロナ関連報道(政権がCOVID19の子供の死亡とワクチンを関連づけるコメント発表)で急落しました
特徴的動き:アップルはiPhone17の発表が期待外れで下落。オラクルはクラウド事業見通しを好感され急騰しました。
個別銘柄の状況
アップル(AAPL):新製品発表が市場期待を下回り、週を通じて軟調。アップルは、ここ数年、秋の新製品発表の度に期待外れで下落しています。iPhone、iPad、Apple Watch、Macのラインアップは変わらず、その改良版という感じになっているので、アナリストや批評家などを満足させられない(驚くようなものが欲しい人たち)。
アップルの強さは、根強いファンがいて、決して離れていかない、という消費関連株としてはかっことしたブランド力を持っていることにあります。
アップルをテクノロジー企業とみるか、消費関連企業とみるかで評価は分かれるところでしょう。バフェットは、消費関連株と見ているので、保有していると考えられます。
オラクル(ORCL):決算発表を受け20%超の急騰、クラウド関連株全体を押し上げ。これは驚きました。クラウドビジネスの先行きに関する強気コメントは、AI含め関連セクター(半導体セクターなど)にも好影響でした。
テスラ(TSLA):新たな買いシグナルで週末に大幅高。EVの売り上げ自体は、今期は前期より増えそうですが、それでも前年比では減少の予想。ロボ・タクシーや、ヒューマノイド・ロボットへの期待感で買われているようです。実績ではなく期待で買われています。
ワクチン関連株(モデルナ等):トランプ政権が子供の死亡例とワクチンを関連付けたとの報道が嫌気され急落
今後の見通し
短期(翌週):16-17日のFOMCでの利下げが確実視され、0.25%か0.5%かに注目が集まります。(発表は日本時間の18日早朝)
中期(年内):年内3回の利下げ観測が強まっており、株式市場は一段の上昇を織り込む一方、景気後退リスクはくすぶり続けます。
長期(数年):AI・クラウド・防衛などの成長テーマは堅持される見通し。金や国債といった安全資産も、金融政策の不確実性に備えた分散先として重要性を増しています。
後記
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