6月最終週(23~27日)の米国株式市場は、主要株価指数が揃って上昇し、S&P500種は週間で約3.4%、ナスダック総合は約4.3%の上昇となりました。
中東情勢の緊張緩和と、FRB要人の利下げ示唆が相まってリスク許容度が高まり、ハイテク株を中心に買いが優勢でした。
本稿では「概要&マクロ」「セクターの状況」「個別銘柄の状況」「今後の見通し」の4項目に分け、初心者にもわかりやすく解説します。
概要&マクロ
主要指数の動き
S&P500:週間 +3.44%/月初来 +4.42% 最高値更新
NASDAQ:週間 +4.25%/月初来 +6.07% 最高値更新
NASDAQ100は、3日連続で最高値更新
ダウ工業株30種:週間 +3.82%/月初来 +3.67%
ラッセル2000(小型株):週間 +3.00%/月初来 +5.14%
→ 中東リスクの後退や、FRBウォラー理事・ボウマン副議長の「早期利下げ支持発言」を受け、短期金利低下期待が一段と高まりました。
米国債利回り
10年債:4.28%(前週4.38%)
2年債:3.75%(同3.91%)
→ 利下げ期待から長短ともに利回り低下。イールドカーブのスティープ化が進行。
原油(WTI):65.52ドル(前週74.93ドル)
→ 中東リスク緩和で急落。一方、在庫統計の減少やOPEC+の増産余地は需給の先行きに不透明感を残す。
金(NYスポット):3,274ドル(同3,368ドル)
→ 安全資産需要の低下で下落も、年初来では依然高値圏。
為替(ドル/円):144.65円(同146.09円)
→ 年内利下げ観測の前倒しが円買い・ドル売り要因。
セクターの状況
グロース系セクター>シクリカル系セクター>ディフェンシブとなっています。これは、地政学リスクの緩和と、金利低下期待の高まりを背景にした動きであることが分かりやすく出ています。
通信・テック・一般消費財が堅調。Magnificent7銘柄などハイテクが上昇を牽引。
エネルギーは地政学リスク緩和で原油価格が下落したことに伴い下落したが、月初来ではプラス。長期ではバリュエーション妙味を探る局面。
個別銘柄の状況
リスクオンに再びなった市場の中で、グリーンでハイライトした4銘柄がAll Time Highと引け値ベースの最高値を更新しました。
Magnificent 7銘柄が好調:
Meta +7.5%、Nvidia +9.7%、Amazon +6.5%、Alphabet +7.1%、Microsoft +3.9%
Apple はほぼ横ばい(+0.04%)
→ AI関連(Nvidia, Meta)やEC大手が相場をリード。
→ リスクオンで従来の大型グロース銘柄が市場をけん引する状況に戻ったようにも見える。
注目その他銘柄
AMD +12.1%、Netflix +7.5%、J.P. Morgan +4.4%
航空株やヘルスケアはマチマチ。エネルギー大手Chevronは –3.8%と直近の下落が継続。
今後の見通し
短期(翌週)
関税交渉の「ノイズ」が相場を乱高下させる可能性。カナダ・中国などとの交渉進展を要注目。
7/3発表の米雇用統計が「利下げ期待」の強弱を左右。予想を大きく上回れば株価の一時調整も。
中期(年内)
FOMCは複数回の利下げを織り込む見方が一般化。早ければ9月頃から金融緩和フェーズへ移行し、株式の追い風に。
バリュー株(金融、エネルギー)の出遅れ修正に注目。一方、成長株は決算シーズンでの業績サプライズが鍵。
長期(数年先)
米経済の強靭性とテクノロジー革新は依然、最大の成長ドライバー。地政学リスクが緩和したことや関税問題も解決に向けて動いているとの認識から、リスクオンモードに戻っています。ポートフォリオのコアに米国株を据えつつ、金利低下時の高PER銘柄は慎重に選別。
地政学リスクは「定常的リスク」として織り込み済み。エネルギー・コモディティは、サプライサイドの構造変化を踏まえた長期的分散先として検討すると良いかと思います。
後記
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