【米国株式週間アップデート】感謝祭で静かな中で最高値更新 2024年11月30日

投資

11/25~11/29の米国株式市場は、11/28(木)が感謝祭で休場、翌29日は午後1時までの短縮取引(債券は午後2時まで)で、この日も休暇とする人が多いので、取引高が少ない静かな1週間でした。

取引高が少ないので、何かが起きると、過剰な反応をしやすい週でもありました。

そんな中で、NYダウとS&P500は最高値を更新し、とても良い週かつ、11月月間としてもとても良い月になりました。

概要&マクロ

週間(WTD)でもかなり上昇していますが、月次(MTD)での上昇も非常に良い。NYダウは1年ぶりの高い上昇率です。

S&P500は今年53回目の最高値更新です。

この原動力となっているのが、やはり、トランプ政権への期待感と、任期の最終盤に入ったバイデン大統領が、Thanksgiving~Christmasに向けて、市場にフレンドリーな政策をいくつか立て続けに出してきていることも好材料とされているようです。

市場上昇の幅が広がっています。市場を牽引していたマグニフィセント7などメガキャップ銘柄のパフォーマンスは冴えませんが、その一方で、小型株指数のRussell2000が大統領選以降、非常に堅調です。

これは市場の広がりとしてはとても健全であり、期待の持てるものです。Mag7銘柄を売って、小型株に乗り換える動きがあるようです。小型株への投資資金供給源として、Mag7銘柄が機能しています。

このまま行けば、12月も上昇継続の市場になるかもしれません

とはいえ、日本からの投資という観点では、当面、その恩恵を受けにくい環境になる可能性が高くなりつつあります。

為替で円高が少し進み始めたからです。これまでのストーリー(あまり円高には行かず、円安傾向が続く)を変更せざるを得ないかもしれない、という可能性が出てきたからです。

米国のインフレの鎮静化スピードが起きてきたうえにトランプ次期大統領の政策がインフレ的であるとの見方から、米国の金利これまでの想定ほどは下がらないのではないかとの見方が強くなり、11月は円安傾向が進みました。(月半ば、11月14日には156円台)

それが、トランプ氏が政府の主要メンバーの発表を進める中で、恐れていたほどインフレ的ではない可能性も出てきました。これらを受けて、金利が低下してきました。(大統領選前より低下)

その一方で、東京都区部の消費者物価指数が市場予想を上回る上昇幅であったことで、当面、金利を上げづらいだろうと言われていた日銀の金融政策も利上げを更にしなければならなくなる可能性も出てきました。

米国の金利が低下方向、日本の金利が上昇方向という構図は、円安から円高への動きへの転換となります。12月のFOMC(12/17・18)、日銀の政策決定会合(12/18・19)が注目です。12月だけでなく、日米とも来年最初の会合も要警戒です。

極端なことを言う人では、140円を下回るドル安円高を予想している人もいます。ドルの直近の高値から15%程度の下落になるので、ドル資産がそれだけ目減りすることになります。

セクターの状況

一般消費財・サービスが週間でも月間でも非常に高いパフォーマンスを示していますが、これは消費の最盛期に入る(Black Friday~)ことからアマゾン(AMZN)を始めとする小売業が期待感などで大きく上昇していること、そして月間では、完全自動運転車への期待などで好調なテスラ(TSLA)の影響などによるものです。

出遅れていたディフェンシブが買われ、トランプ氏が大統領選に勝って以降好調が続いていたシクリカルが少し落ち着いてきたことなどが、今の市場の見方を示しているかと思います。

個別銘柄の状況

このリストの中で、この週にAll Time Highと引け値ベースの最高値を更新したのは、ホテルのマリオット(MAR)、農機のディア(DE)、銀行のJPモルガン・チェース(JPM)の3銘柄。

AIテーマの中心銘柄エヌビディア(NVDA)は前週(11/21)に好決算を受けて、All Time Highを更新した後、今週に入り急落していましたが、金曜日に反転し、何とか踏みとどまっています。

TSLAも、トランプ新政権の政策が必ずしもすべてTSLAにフェイバーという訳ではないことが認識されたことや、2025年EVの売上が厳しいものとなりそうだという予測などもあり、下落しています。(トランプ大統領の最大の支持者であったからといってすべての政策が彼の会社にとってフェイバーになったら、利益相反もよいところで、流石にマズイと思います)

今後の見通し

当面、米国株式市場が大きく下落する要因は市場内には見えません。後は、ロシアのウクライナ侵攻の行方や、中東情勢の行方などの地政学的要因がサプライズになる可能性もゼロではない。

また、マグニフィセント7銘柄では、アルファベット(GOOGL)が、解体を要求するなどの動きがあります。巨大になり過ぎた銘柄は、これからも政策の影響をより受けやすくなるので、従来のような上昇を期待するのは難しくなるかなと思っています。

市場全体を幅広く見て、投資をした方が良い状況になってきていると思います。

後記

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