3月31日~4月4日のNY株式市場は、解説の必要もないかと思いますが、トランプ関税(国別)の正式発表の影響で、「暴落」(Free Fall状態)と言って良い状況になっています。
定義はいろいろありますが、NASDAQを先頭に、弱気相場入りしたと言って良いかと思います。
ヤレヤレ。
概要&マクロ
改めて、なぜ下落したのかを解説するまでもないかと思います。メディアでも沢山報じられているように、4月2日(水)に、予告通り国別の相互関税の関税率を発表したことにあります。
基本は10%で、米国にとって貿易赤字国はその赤字の比率に応じて関税率が決まるもので、中国は34%、日本は24%でした。
これらの数字が、市場が想定していたよりも高いものであった(具体的にどのあたりを想定している、という噂は流れてきませんでしたが。。。)ということで、米国における景気の後退懸念、米国企業の収益増加減速などの懸念から、大きく下落。
木曜日に大きく下落したが、それでもとどまらず、更に金曜日にも下落し、ほぼ安値近辺で引けています。
景気指標としては、注目されていた雇用統計も強めで出ていましたし、FRBのパウエル議長の発言も通常であればポジティブにとらえられて良いものでしたが、ほぼ無視された格好です。
1日の下げ幅としても、NYダウは過去3番目ということらしい。週間ベースでのこの下げは、2020年3月のCOVID2019のパンデミックが急速に世界に広まった時以来のもののようです。
上のテーブルに示されるように、直近の高値から大きく下落しています。定義上から言えば、NASDAQ、NASDAQ100、Russell2000は弱気相場に入ったということですし、S&P500は調整相場の中で弱気相場に近づいているということになります。
数字で明確に決まるものではないですが、この状況から判断して、米国株式市場は弱気相場に入ったと言って良いかと思います。
セクターの状況
この酷い状況は久しぶりです。
そして、この週はセクター別でも全滅で、逃げ場は無かったということでもありますが、それでも相対的にはディフェンシブセクターが健闘していたというのが明確に出ています。
テクノロジーセクターに大きな影響を与える半導体セクターは1週間で16%強マイナス、年初来で役28%マイナス。今や、ほとんどの機械に半導体が入っていると言われており、自動車セクターより影響力が強いと言われているセクターがこの状況なので、それだけ先行きが見えにくいということかと思います。
個別銘柄の状況
マグニフィセント7銘柄では、この週だけで10%以上下落したのが4銘柄。年初来でも全銘柄マイナスで、5銘柄は20%以上の下落、2銘柄は14%前後の下落。
テスラは40%、エヌビディアは約30%の下落。
マグニフィセント(素晴らしい)ではなくなっており、一部では「マグ7」ではなく「ラグ7」(Lag=遅れている)とまで呼ばれています。昨年までとは大きな違いです。
景気敏感系の銘柄もこの1週間で更に大きく下落しています。
トランプ関税による米国景気へのマイナスの影響を懸念しているということがよく分かります。
今後の見通し
今まで以上によく分かりません。
とはいえ、トランプ大統領としても、ここまでの下落を想定していたかどうかは不明です。
彼の真意がどこにあるのかは、不明ですし、ディールの道具としてこの関税を考えているなら余計に手の内を見せるようなことはしないので、分かりづらくなります。
メキシコ・カナダ、そして中国に関しての関税をかける目的はかなり早い段階で示されていた(不法移民と違法薬物の流入を抑制する施策をそれぞれに求める)。
ベトナムに対する姿勢から推測されるのが、各国が驚くような関税を課すことをアナウンスし、それに驚いた各国が、関税を下げてもらうために米国にとって好都合な交渉条件を提示することを引き出そうとしているのではないかと推測されます。
良い条件が引き出せれば、それはポジティブだし、そうでない場合は関税で得た収入を国民に還元すれば良い。どちらもトランプ大統領にとってポジティブに働く。
トランプ大統領としては、来年の中間選挙で共和党を勝たせることは政権運営や、企んでいる3期目を実現させるためにも、リセッション入りやインフレ再加速という状況は避けなければならない。
遅くとも、今年中には経済が反転し始めて、選挙に向けて、人々が喜ぶ状況を作りだしておく必要がある。
上手く行けば良いですが、失敗したら大変な状況になります。彼は自ら非常に難しいギャンブルをしているように見えます。
大きく崩れないことを祈るばかりです。
先週のブログでは、S&P500の下値目途として取り敢えず下限として5000レベルということを書きましたが、もうほぼその水準に来てしまいました。
その下は、2024年1月の4700レベル、そして更に下は2023年11月末~12月初の4600、同年10月の4100という感じになっていきます。そこまでは考えたくないです。昨年の上昇が全て消えますからね。
そこそこ下落したとはいえ、まだまだ不透明感が強すぎるので、現時点では、所謂「押し目買い」は止めた方が良いかなと思っています。まだ底が見えたとは言い難い状況です。
Don’t grab a falling knife.
落下中のナイフを掴むと血だらけになります。
一方、今から慌てて売りにいくのもやめた方が良いと思っています。当面は静観です。
後記
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