【米国株式週間レビュー:1月5日~9日】上昇の裾野が広がり、最高値更新

投資

1月5日~9日の、今年最初のフルウィークは、政治・地政学的な目まぐるしい動きにもかかわらず、AIを中心としたテック一辺倒から景気敏感株や小型株に上昇の裾野が広がり、NYダウ、S&P500、Russell2000(小型株の代表的指数)が最高値を更新しています。

概要&マクロ:上昇の“裾野”が広がった週


2026年最初のフル週(1/5〜1/9)は、主要株価指数がそろって上昇。ポイントは、AI・メガキャップ主導の一本足打法が弱まり、勝ち組が広がった(ブレッドスが改善した)ことです。小型株のRussell2000が大きく上げ、いわゆる「ローテーション(物色の循環)」がはっきり見えました。

NASDAQ100:週後半は上下しつつも、相対的に見劣りしています。まだ、NASDAQ、NASDAQ100は昨年10月末の最高値を更新できていません。

「ラッセル2000がNASDAQ100を上回る」という展開は、景気・内需・金利感応に強い銘柄群へ資金が回ったことを意味します。

マクロ材料:雇用統計が「強すぎず弱すぎず」で株に追い風

週後半の米雇用統計を受け、景気の腰折れ懸念がやや後退する一方で、「すぐにインフレ再燃」と決めつけるほどでもない——この“安心感”がリスク資産(株)にプラスに働きました(雇用者数の伸びは控えめだが失業率は低下、というニュアンス)。

米国のアメリカ州地域における急激な活動(発言も含め)、所謂「ドンロー主義」、で地政学的な情勢が大きく変化している中で、株式市場を含む金融市場は、落ち着いて状況を注視しているという感じです。(少なくとも、過剰な反応はしていない)

まだまだどうなっていくのが必ずしも見えてきていないので、情勢を注視するということ以外にはやれることはないかなと思います。

セクターの状況:テック一強から“景気敏感・内需”へ

全体としては、景気敏感系(黄色)が優勢で、その次にディフェンシブ(非景気敏感、オレンジ)系、そして、グロース系(緑)がまちまちという状況です。

Consumer Discretionary(一般消費財・サービス)には、小売や自動車などが入っています。この週は、アマゾン(AMZN)、テスラ(TSLA)が大きく上昇したので、マクロ要因というよりは個別要因でこのセクターが引き続き強かった。そもそも、このセクターはグロース系ではありますが、非常に景気の影響を受けやすいので、シクリカルと言ってもよいくらいです。

この週のセクターは、ざっくり言うと 「景気に連動しやすいところが強く、守りやメガテックは相対的に鈍い」 という形。

個別銘柄の状況

グリーンでハイライトした銘柄は、この週にAll Time Highと引け値ベースの最高値を更新した銘柄です。

マグニフィセント7銘柄では、アルファベットだけ。目立つのはホテル・エアラインなど景気の影響を強く受けるセクターでの最高値更新です。市場の広がりと景気敏感系への資金の流れが見えます。

1) メガテック:主役が一時休憩(AIテーマが終わったと判断するのは時期尚早)

報道ベースでも、NvidiaやAppleなどの大型テックが弱含み、NASDAQ100が伸び悩む局面がありました。ここは誤解しがちですが、「AIが崩れた」ではなく「高値圏で利益確定→他へ資金移動」という理解が自然です。かなり粘り強く高値圏で止まっている感じなので、市場の広がりがある程度一服すると、再び上昇を始めるのではないかとも思っています。

2) 小型株:ラッセル2000が“年初の主役”かな?

年初から続く小型株の堅調がとても興味深いです。ラッセル2000が週で+5%級と強く、ブレッドス(Breadths、市場の広がり)改善=相場の健全化として捉えられやすい週でした。投資家心理としては「一部の超大型だけが上がる相場」より、「広く上がる相場」の方が持続しやすい傾向があります。

3) ディフェンス(防衛)関連:政策思惑で物色

トランプ大統領の防衛産業に対するコメントで、防衛関連が大きく動きました。国防支出の議論・計画などが材料です。こういう政策ドリブンの上昇は、短期的には効きますが、長期では受注・利益率・競争環境に回帰します。(まだよく分からないというのが正直なところです)

4) 関税・通商:個別の明暗(消費関連など)

関税を巡る最高裁の判断が近く出されるとの観測が出ており、これを材料に、消費関連の一部が相場の流れから取り残されたというように言われています。こうしたものは、結果として出てくれば、それなりに影響もあるかと思いますが、予想して動くべきものではないと思います。

もちろん注視しておく必要があります。今回の関税引き上げが、大統領権限を逸脱し違憲であるとの判断が出てしまうと、トランプ政権の様々な政策の基盤が崩れてしまう可能性があります。そのため、トランプ政権もそうした判断が下されたとしても何らかの対抗策を講じてくると思います。

今後の見通し:市場が気にしていること

1) 決算シーズン開始:まずは大手金融から

次週以降、決算発表が本格化します。「決算とインフレ指標が当面の試金石」となるでしょう。
大手金融機関の決算発表から始まる感じですが、ここまで上げてきた金融株は「良い決算でも出尽くし」で売られることもあるので、反応(ガイダンス含む)を見たいところです。

2) インフレ指標(CPI/PPI)と金利:ローテーションの「燃料」

小型株・景気敏感が強い相場は、裏を返せば金利が急騰すると折れやすいとも言えます。次週のCPI/PPIは、ローテーション継続か一服かを左右する可能性があります。

3) ローテーションは「健全」だが、スピードが速いと反動も出やすくなります。

ローテーション自体は相場の裾野を広げるので、市場の健全性という観点からはとても重要です。一方で、1週間でラッセルが+5%も上昇するような急激な動きになると、短期的には「息切れ(揉み合い)」という状況に陥ることもあり得ます。

長期投資家としての捉え方:結論、慌てる必要はない

今週のポイントは「AIが終わった」ではなく、相場の上昇が広がったこと。長期投資家にとってはむしろ歓迎です。

歓迎ポイント:上昇の裾野拡大=指数がより健全に上がりやすい(特定銘柄依存の低下)

注意ポイント:ローテーションが急すぎる局面では、短期で逆回転も起きる(特にCPIや決算で)

こうした中での長期投資家としてのスタンスは次のようになるかと思います。

コア(長期の主力)は基本維持しつつ、サテライト(短期のテーマや小型株)は、リスク管理的な観点から、伸びた分だけ機械的に少し戻す(リバランス、トリミング)など、淡々とリスク管理をする。この程度で十分です。

相場(感情の移ろいやすいMr. Market)の機嫌に合わせて信念を変えると、だいたいロクなことになりません。

米国の格言に”Bull makes money, Bear makes money, pigs lose money”というのがあります。Bull(強気派)でも、Bear(弱気派)でもその信念に従っていれば儲かるが、豚(状況に応じてあたふた動き回る人)はお金を失う。

後記

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