【米国株式週間レビュー:2026/1/26~1/30】最高値更新の裏で、決算xFRB人事x貴金属ボラが同時進行

投資

1/26〜1/30の米国株は、前週ほど政治ヘッドラインに振らされず比較的落ち着いた一方で、「決算(特にメガテック)」「FRB議長人事」「金・銀の異常な値動き」が同時に走った週でした。

結果として、S&P500は史上最高値圏を更新しながら、週の終わりは不確実性でやや冷やされた――そんな“強さと不安の同居”した週でした。

概要&マクロ:S&P500は週でプラス、ただし金曜に空気が変わった


週前半〜中盤は、決算への期待とS&P500の高値更新(27日火曜日)が支えになりました。S&P500が記録的な終値を付ける場面があったことを伝えています。

一方、週末(金曜)は空気が変わった。理由は大きく2つです。

次期FRB議長に Kevin Warsh 氏指名(市場が“政策の読み替え”を迫られた)

インフレ指標(PPIなど)が強めで、金利・ドルが反応しやすくなった

この2つが重なり、金曜は株が下落、ドル高、そして金・銀が急落という、典型的な「ポジション巻き戻し」になりました。

セクターの動き:テーマは“政治”ではなく「決算の勝ち負け」


今週は、セクターの一斉ローテーションというより、決算(とガイダンス)で銘柄ごとの明暗がはっきり分かれた週です。

メガテック(マグニフィセント7)内でも勝ち負けが分岐(AI投資の“費用対効果”に市場が敏感)

金曜は、金・銀の急落に引きずられて素材・資源関連や金鉱株が逆風になりやすい地合い

指数が強い=全部強いではありません。むしろ高値圏になればなるほど、「期待を超えた企業」だけが報われ、少しでもズレると罰が重い(=値幅が大きくなる)傾向が出ます。(その動きもここ数年過去にないほど大きくなっています)

個別銘柄の動き:今週の主役は「マグニフィセント7の4社決算」と“AI投資の採点”

個別にはかなり値動きの荒い週でしたが、S&P500が最高値を更新したこともあり、今週All Time Highと引け値ベースの最高値を更新した銘柄は4銘柄ありました。

シクリカル(景気敏感)が2銘柄が入っているのが特徴的かなと思います。

マグニフィセント7のうちの4社の決算が、まさに今週の相場の中心テーマでした。

(1) Microsoft:失望(AI投資の見返りに厳しい目)

ビッグテック決算で投資家が「AI支出が成長に結びつくなら許容、そうでなければ厳罰」という姿勢を鮮明にしテイルうように見えます。Meta Platforms が上昇する一方で Microsoft が大きく下げた流れを象徴例として扱っています。

MSFTの失望決算の要点は、まさにここです。市場は“投資額”ではなく“投資効率”を評価しています。

(2) Meta Platforms:ポジティブ(AIが広告効率に効いている)

METAは決算を受けて株価が大きく上昇。AI投資が広告ビジネスの効率改善に繋がっている、という評価が強い。

(3) Tesla:ポジティブ寄り(ただし“将来期待”の成分が大きい)

テスラ決算後の株価反応を追うと、全体としては前向きに受け取られた文脈が確認できます。

ここは長期投資家目線では、「今期の数字」(必ずしもポジティブとは言えない)だけでなく、自動運転・AI投資の説明が“次の期待”を支えたと理解するのが筋です。マスク氏の夢を持たせ続けるストーリーのマジックとも言えます。

(4) Apple:総じて堅調(指数を支える“重石にならない強さ”)

金曜のニュースフローでは、S&P500全体が下げる中でもAppleの動きが注目されていました。
「大きく下落していないが停滞気味」というようにマグニフィセント7は見えますが、逆に言えば“崩れない=需給が強い”とも解釈できます。

次期FRB議長:Kevin Warsh氏指名をどう読むか

今週のもう一つの大きな材料が、Federal Reserve (連邦準備銀行:アメリカの中央銀行)次期議長としてのWarsh氏指名です。

報道では、Warsh氏はこれまでFedを批判してきた経緯もありつつ、他候補と比べた市場の受け止めや、確認プロセスの不確実性なども論点になっています。

「候補の中ではハト派度合いが低いが、賢明な選択かもしれない」も見られています。市場が一番嫌うのは“ルールの突然変更”(政策の恣意性)

その点、Warsh氏は、少なくとも「中央銀行としての体裁(独立性)を崩す」タイプに見えにくい
という評価が出やすいからです(ただし上院承認など政治過程のノイズは残る)。

金・銀:クライマックス・バイイング→ピークアウト懸念は妥当か?

ここは今週の“最大の違和感ポイント”でした。

金曜、金が1日で約-11%、銀が-30%超と急落。APは「直近の急騰からの大反転」として伝えています。ドル高とともに金銀が急落した感じになっています。

この大きな動きは、「ファンダメンタルズ以上の投機的なボラ」だと思います。

<短期の解釈>

クライマックス・バイイング(最後の買い)→反転は、十分に起き得る形です。特に銀は値幅が極端になりやすく、短期筋の巻き戻しで“崩れると速い”。

ただし、ここで長期投資家がやるべきことは「当てに行く」ではなく、整理です。

<長期の整理(重要)>

金・銀が短期でピークアウトしても、それは「世界の構造が直ちに安定した」ことを意味しません。

逆に、金・銀が上がり続けても、それだけで「株を全部売る」根拠にはなりません。結局、貴金属は“不安の温度計”であって、“行動の号令”ではない。ここを押さえると、振り回されません。

為替

為替も大きく動いています。ドル・円だけを見ていると全体観を見失ってしまうので、注意しましょう。

ユーロやポンドなど他通貨に対してドル売りが広がる中で円だけが、予算案や選挙などを材料に弱かった。レートチェックをきっかけに、キャッチアップして円高方向に動いたというようにも見えます。

もちろん、当局ができるのは多くの場合**“方向転換”ではなく“速度調整”**です。ただ、全体としてドル安方向に動いている中で、ドル・円だけドル高方向に動いていており、介入警戒感が強くなってきていた中でしたので、まさに絶妙なタイミングでのレートチェックで動きを制御したと言えます。

 今後の見通し:市場が注目すること

(1) 決算は「良い・悪い」より「期待との差」

今週のマグニフィセント7決算で見えたのは、“AI投資は許される。しかし成長が鈍ると罰が速い”という市場の採点基準です。

この基準が続く限り、指数が高値でも個別の値幅は大きい状態が続きます。

(2) FRB人事は、短期ノイズ+中期の制度論点

Warsh氏指名は短期的には市場を揺らす材料ですが、本質はFedの独立性インフレと景気のバランス

バランスシートや利下げペース観にどう影響するかです。

(3) 金・銀は「ピークアウト確認」まで触らないのが合理的

クライマックスの可能性はありますが、単なる調整かもしれません。即断せず、様子を見ていく。これからさらにポジションを積み増すのは控えたほうが良いかなと思っています。

長期投資家への示唆

今週の結論は「焦って動かない、ただし点検は増やす」

今週は、S&P500が最高値更新という強さの一方で、決算の勝ち負けが極端、金銀が“投機的に”振れる、為替が当局イベントで跳ぶと、値幅が荒くなる条件が揃った週でした。

長期投資家がやることはシンプルです。

コアは維持(方針は変えない)集中の点検(マグ7依存を“見える化”)短期資産(貴金属やテーマ株)はサイズ管理。

“当てに行く”より、“崩れても耐えられる形”を先に作ることを心掛けると良いかと思います。

後記

📩 無料メルマガ『心穏やかなお金持ちになろう』配信中!
投資の基本から、相場の裏側まで。
プロの視点で「ノイズを整理し、本質を見抜く」投資情報を毎週お届けします。
💡 こんな方におすすめ:
・投資情報が多すぎて、何を信じていいかわからない
・堅実に資産形成したい
・短期売買に疲れた/振り回されたくない
🔗 登録はこちらから(無料・毎週日曜夕方発行)
『心穏やかなお金持ちになろう』メルマガ登録はこちらから

🧭 投資の「困った」を、プロと一緒に整理しませんか?
元機関投資家の視点で、あなたに合った投資スタイルをご提案します。
✅ 初回無料相談あり
✅ 経験・資産状況に応じて個別対応
✅ 勧誘・押し売りなし、希望者のみ継続
📧 ご相談・お申込みはお気軽にこちらへ
jack.amano@wealthmaster.jpofficeyy@wealthmaster.jp

 

コメント

タイトルとURLをコピーしました