前回、投資をはじめようというお話をしました。
そうは言っても、投資は人間の本能に反する行為なので、難しいというお話をしました。
本能に逆らって投資をするために、まずは「投資をする」という決断をしました。
次に、具体的にどのようにしていくかを考える必要があります。
投資のステップ2:目標の金額と投資出来る金額、そして投資期間のイメージを掴む
何となく安心のために投資する、というケースを除き、いつまでにどのくらいの金額=資産を作りたい、という漠然とした目標のイメージがあるかと思います。
このオンラインスクールで主たる対象と考えているのが、50代(それ以前の方もそれ以後の方ももちろん歓迎ですが)で、子育ても終わったか、終了に近づいているが、そろそろ老後というのが気になり始めたころの方です。
投資は、理屈で言えば、スタートは早ければ早いほど良い。
そういう方には、投資期間が30年40年とあります。
50歳だと65歳まで投資を続けるとして、15年程度しか期間ありません。
15年でどれだけ資産を作りたいのか、そしてそのためにはどのくらいを投資に回す必要があるのか。
期間と目標額と毎月の投資金額、そして毎年の利回り。この4つの関係がある程度理にかなったものでなければなりません。
毎月1万円、15年で1億というのは、普通は無理です。
可能だとしてもそれは宝くじに当たるくらい確率の低いものとして考えないといけません。
現実的に考える必要があります。そのイメージを持った上で、それを上回るように努力していくことが必要になっていきます。
現実を知る
投資をすればすべては解決と思っている方も多いかと思いますが、特に、2010年代のアメリカ市場を見たことのある方、グーグル、アップル、アマゾン、などGAFAMと言われる大型成長株と言った株が高騰し続けるのを見た方は、こうした株に投資すれば、すべてOKと思われているかもしれません。
申し訳ないですが、それは甘いです。そうした株の中には、今大きく下落して半分以下になっているものもあります。(また上昇するかもしれませんが)
余り過大な期待(希望)を持って投資するのは、損失するリスクを大きくしてしまうので、気を付けましょう。
まずは控えめな前提で考えて、投資をしていった方が、良いかと思います。
世界株式の長期的に期待できるリターン(過去実績から想定されるリターン)はおよそ7%と言われていますので、その数字を使って計算しましょう。もちろん、これよりも高い時期も低い時期もあります。
例えば、次の条件で計算してみましょう。(毎月の積立投資です)
- 投資期間:15年
- 年率利回り:7%
- 月額投資金額:5万円
もちろん、平均利回りが7%であったとしても、各年の利回りがどのような出方をするかで、実際の結果は異なります。
こればかりは運でしかありません。
したがって、出来るだけ結果としての利回りを上げるためには、その時々で適宜行うべきことはあります。(放置はダメです)
この前提で計算すると、15年後には約1,564万円になります。
老後資金2000万円必要との議論からすれば、少し足りない感じですが、今ある資産を足せば、何とか2000万円を達成できるレベルかと思います。
月7万円にすれば、2190万円まで増える計算です。
5万円で20年の期間が取れれば、2552万円まで増えます。
(月5万円、利回り7%、25年まで計算しています)
あくまで計算上ですが、こんなイメージです。(個別には照会いただけば、計算します)
こうした数字をもとに、具体的な期間と目標額、月々の投資金額を決めます。
投資をはじめるにあたって、特に重要なのが毎月いくら投資するかです。
この金額については、増やすことはあっても減らしてはいけないもの、と考えること。
そして、収入からまずこの投資金額を引いた上で、生活を考えることです。
毎月の収入で生活し、残ったものを投資するのではなく、毎月の収入から投資額をまず差し引き、それ以外で生活する。
その順番が大事です。
経験上、残ったものを投資に回すと言って残ることはほぼありません。
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