【米国株式週間アップデート】不惑が必要?  2025年4月26日

投資

前週(4/14~4/17)のアップデートを私用で休みましたので、2週間ぶりのアップデートです。

4/21~4/25のNY株式市場は、その前の週までの大きな下落から、少しずつ落ち着きを取り戻しつつあるようです。

少し過剰とも思える下落でもありましたので、少し冷静になってきたかなと思われます。

トランプ大統領の発言およびそれを報道するメディアに振り回されなかった人(不惑!)は、正しいかなと思います。

概要&マクロ

この週は、イースター(復活祭)明けの月曜日こそ大きく下落しましたが、その後は4連騰とだいぶ落ち着いてきました。

とはいえ、4月の月初来(MTD)では、プラスになったのは、NASDAQとNASDAQ100のみです。

マクロ指標では、金利は先週から若干低下、金は上昇、為替もドル高方向というところで、極端には動いていません。

月初来で見ると、金利は元に戻っている(一時10年金利は4.5%まで行っている)、為替は先月末は150円台で、一時140円台も割り込み、少し戻った。

そして金のスポットは取引時間中3500越えもありましたが、その後、他の市場の落ち着きに合わせて低下しました。

トランプ大統領の言う「開放の日」(Liberation Day。4月2日)以降、大きく市場は変動していますが、株安、債券安(金利上昇)、通貨安(ドル安・円高)となり、アメリカ売りの様相を呈していました。

その資金の逃避先として金が選ばれ、金利は非常に速い速度で上昇していました。市場が落ち着いてきたところで、資金が元に戻り、金価格は少し低下し、落ち着いてきています。

とはいえ、金価格は高水準でとどまっています。

セクターの状況

回復過程にあったこの一週間は、基本的にヘッドラインに左右された市場であったこともあり、綺麗に特徴が出ています。

年初来最も下げているグロース系セクターが、最も戻りが大きく、次が関税による景気減退懸念から下げが大きかったシクリカル(景気敏感)系セクター、そして、それらの逃避先であったディフェンシブが最も劣後する、というとても理解しやすい市場だったかと思います。

こういう大きな動きが無ければ、今は業績発表シーズンなので、個別株の動きに振らされることが多いのですが、個別の動きが捨象されてしまうようなマーケットでした。

個別銘柄の状況

ネットフリックス(NFLX)がこんな市場の中で、4/22、24、25と上昇し続けて、All Time Highと引け値ベースでの最高値を更新しています。

水曜日(4/23)の引け後に、グーグルの親会社であるアルファベット(GOOGL)が、売上と収益が予想を上回る決算を発表しました。これを受けて、木曜日、金曜日と上昇しています。

政治要因(関税関連)で大きく動いているので、目立ちませんが、業績発表が個別レベルではいつものように、悲喜こもごもいろいろあるようです。

今後の見通し

今後の見通しの前に、少し、これまでのマーケットの状況を見てみましょう。

下のチャートは過去1か月(3月25日の引けを基準とし、4/25引け時点までの1か月)の状況を示しています。

(Bloomberg)

NYダウ平均:  -5.80%

S&P500:   -4.60%

NASDAQ:   -4.86%

Russell2000: -6.57%

NASDAQ100: -4.22%

大きく下げた後の戻りの過程なので、足元だけ見ればかなり良くなった感はありますが、まだ月初来でも、NASDAQ、NASDAQ100以外はマイナスです。

発表された関税が現在は一時停止になっているが、90日の停止期間中に個別の交渉がまとまるのかどうかはまだ予断を許しません。

最終的にはなんだかんだ言って、米国が相手国からさまざまな条件を引き出した上で、10%の関税で収まれば、みんなが取り敢えず、万歳ということになるのかなと思っています。

中国だけは、貿易赤字額の大きさからもっと高い関税でとどまるのだろうと推測されます。

他の国は、赤字額の絶対額自体が少ないし、そもそもそうした小さい国に米国企業はあまり大きな関心を持っていない。中国だけは別かなと。

日本なども10%になって良かったな、と思うかもしれませんが、ゼロから10%なので、それなりのインパクトはあります。

パラダイムシフトが起きたと考えた方が良いかなと思うようになりました。

アメリカのテクノロジー産業、サービス産業が世界を席巻していますが、製造業もある程度復活し、アメリカの経済はより良くなっていく可能性を秘めています。

過去20年の生産性・収益性の向上はテクノロジー関連企業でのみ伸びており、テクノロジー企業を除いた生産性・収益性はほぼ横ばいであったというレポートも出ています。

いずれにしても、関税を巡るゴタゴタは遅くても夏くらいまでには収拾し、そのあとは来年の中間選挙を睨んだ、選挙民、市場が喜ぶような政策(おそらく減税)が出てくると考えられます。

ということは、まだ下落の可能性は残っていますが、それまでは、投資を積み増すチャンスかもしれません。

後記

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