1月はなんだか、Short Week(平日が5日無い週)が続きます。1日(水)がNew Year’s Dayで休場、1月9日(木)がジミー・カーター元大統領の国葬で休場、13日はアメリカではなく、日本が成人の日でお休み。そして、20日月曜日は、米国でMartin Luther King’s Dayであり、かつ米国大統領の就任式が行われる日でもあり、休場となります。
1/13~1/17のNY株式市場は、15日水曜日発表のCPI(消費者物価指数)が予想より落ち着いていたことで、金利が下落したことで、大きく上昇しました。翌日は反落したものの、週間ベースではLong Weekend(3連休。Martin Luther King’s Day)を前に上昇した週でした。
油断は禁物ですが、市場も少し落ち着いてきた感があります。
概要&マクロ
不安定な感じで2025年の市場は始まりましたが、インフレ指標であるCPIが予想より小さかったおかげで、6月までの再度の利下げの期待と年内の追加利下げの期待も膨らんできたことで、株式市場は上昇してきています。
一時は利下げは2026年までないかも、といったところまで期待がしぼみました。雇用統計後の1月10日・13日に瞬間4.8%を越える水準まで上昇した10年金利ですが、15日水曜日に大きく下落し、4.63%で週を終えており、金利を巡る状況は大きく変わってきました。
結果として、週ベースでも年初来でも主要4指数全てが、まずまずの上昇で来ています。21日移動平均は4指数全てで越えてきており、短期的には上昇方向、また、S&P500は50日移動平均も17日に越えてきました。
少し、落ち着きを見せてきたと思われます。
セクターや個別銘柄のところもでも若干触れますが、16日(木曜日)に指数が下落していますが、その原因は、これまで市場を牽引してきたマグニフィセント7銘柄の不振によるものです。市場全体で見ると、上昇銘柄数が下落銘柄数を上回っていましたが、超大型のマグニフィセント7が下落したため、指数としては下落した格好でした。
もしかしたら、今年は少しマーケットリーダーが変わる可能性もあるかなと。
セクターの状況
この週は、割と綺麗に景気敏感系セクターが市場をリードし、グロース系セクターやディフェンシブ系セクターが劣後するという状況でした。
寒波の影響で、需給がタイトであることなどもあり、原油は4週連続で上昇しています。その影響でエネルギーセクターが年初から絶好調です。
加えて、業績発表に伴い、好調な業績を発表している金融セクターが株価を伸ばしています。
16日(木)はマグニフィセント7が市場の足を引っ張るというような状況も起きてきています。金利の低下期待が強まることで、セクターロテーションが起きる可能性もあり、その場合には市場のリーダーも変わっていく可能性もあるかなと思っています。
個別株の状況
16日(木)に不振であったマグニフィセント7ですが、17日に金曜日にはだいぶ戻したこともあり、少し落ち着いてきています。
テスラ(TSLA)は、トランプ2.0が近づくにつれて、再び上昇を開始しています。PERも178倍と極端に高くなっています。期待に沿う業績成長が出せるかがカギになるかと思います。(少なくとも期待を維持させるためのものが必要)
上昇で目立つのは、キャタピラー(CAT)の+9.98%、ディア(DE)の+11.47%です。典型的なシクリカル銘柄。
指数があまり大きく上昇していない原因の一つが、世界最大の時価総額を誇るアップル(AAPL)が不振であることです。週間で-2.9%、年初来で-8.16%です。これが指数の上昇を大きく抑えていることになります。
AAPLはビジネス的にも若干先行き期待が薄れてきているかなと感じます。業績発表で期待以上のものが出ないと厳しいかと思います。
好業績を発表したJPモルガン(JPM)がAll Time Highと引け値ベースの最高値を更新しています。
今後の見通し
上でも若干触れましたが、業績発表が既に始まっています。金融銘柄中心に好業績で業績発表シーズンがスタートしています。
来週予定されている業績発表は以下の通りです。(Ticker Symbolで示します)
1/21; DHI、EDU、KEY、MMM、COF、UAL、IBKR、NFLX
1/22; JNJ、PG、HAL、LEVI、KMI、TRV、URI、PGR、GEV
1/23; FCX、UNP、AAL、EXP、SLM、BANC、ALK、FICO、GE、MMYT、ISRG
1/24; VZ、NEE、AXP
太字は、個人的に一応注目している銘柄です。おそらくメディアでも最も注目されるのは、21日(火)の引け後に発表されるネットフリックス(NFLX)かなと思われます。
この時期は1月のFOMCが翌週に迫っていることもあり、インフレ・金利を巡る動きも当然あるかと思いますが、業績発表シーズンでもあり、発表される内容に応じて、信賞必罰の動きも当然あるかと思うので、全体としては、明確な方向感がない中で、トランプ次期大統領が就任直後に出す政策も波乱要因として考えられそうです。
少し落ち着きを取り戻したとはいえ、警戒継続のスタンスを維持しつつ、次の展開を待つのが良いかと思います。
後記
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