【米国株式週間レビュー:11月24日~11月28日】静かにクリスマスラリーがスタート?

投資

11月24日~28日の週は、27日が感謝祭であり、かつ28日が午後1時で取引が終了するEarly Closeであったため、市場参加者も減り、金利低下観測も徐々に強まり、落ち着きを取り戻した週でした。

概要&マクロ

28日が11月の最終日なので、月次の状況についても触れておきます。

11月の大きなテーマとしては、連邦政府閉鎖の影響で、経済指標が従来通りのタイミングで発表されず、手探りの状況で12月のFOMCでの金融政策の動向を探るというのが一つ。

そして、AI投資に注力しているソフトバンクG(9984:東証)が、エヌビディア(NVDA)の保有株を全て売却したことが判明したことと、ほぼ同様のタイミングで空売り投資家として有名なバーリ氏がAIバブルを理由にNVDAの空売りを表明したことなどが相俟って、AI関連株に対する市場の見方が急激に動揺しました。

NVDAの決算を見ても分かりますが、AIにバブルが起きているという感じではありません。全てが問題ないとは言えませんが(過剰に評価されている企業が無いとは言いません)、バブルではないかなと。

ただ、急激な価格上昇のあとには、スピード調整的な低迷・横這いの状況が続くことがままあります。それが終了した後は、再び上昇軌道に戻れます。

AI全体はそのような感じではありますが、NVDAについては一点考えなければならないことがあります。

これまで、AI用の最先端GPUは、ほぼNVDAの独占でしたが、それが崩れ、競争が始まる可能性が高まってきています。市場の拡大の状況と市場占有率の状況によって株価が動くことになり、神経質な動きが出やすいのはこれまで以上になるかと思います。

この週は、市場は回復して全体としては良かったものの、11月1カ月で見るとほぼフラットで、NASDAQはマイナスで終わっています。10月に下落して11・12月は比較的良い月が多い印象でしたが、今回は例外となりました。

金が再び大きく上昇しています。これは、12月の利下げ期待の高まりを受けたものと考えられます。ただ、金利市場や為替市場が、利下げ期待で大きく動いているというほどではないので、実需の買いが出ているのかもしれません。

感謝祭が過ぎるとクリスマス・年末に向かって市場は動き出します。そして、12月のFOMCでの利下げ期待が高まっているので、クリスマス・ラリーに入っていくことが期待されるかなと思っています。

セクターの状況

今週の上昇をけん引したのは、はっきりとグロースセクター、即ちテクノロジー関連とコミュニケーション・サービス(ネット・プラットフォーム等)、そして一般消費財サービスでした

主なセクター

情報技術(IT):AI半導体、クラウド関連、データセンター関連が総じて反発。直近調整していた分の戻りに加え、「来年の利下げ+AI投資継続」への期待が買いを呼び込みました。

コミュニケーション・サービス:大型プラットフォーマー(検索、SNS、動画配信など)がしっかり。広告需要の底打ち期待と、AI活用による収益性改善への期待が引き続きテーマ。

エネルギー:原油反発を受けて、大手オイルメジャー・精製株が堅調。配当利回りの高さもあって、長期投資家のインカム需要を集めやすい環境。また、AI関連に若干の落ち着きが出たことも買い材料の一つになったと思われます。

ディフェンシブ(生活必需品・公益など):相対的には見劣りしましたが、絶対水準としては大きく売られたわけではなく、「一服」という印象。

セクター間のローテーションというより、
「金利不安が和らいだ分、リスク許容度が上がり、再びグロースとエネルギーに資金が戻ってきた」
という構図に近い週でした。

個別銘柄の状況

グリーンではいらいとしたアルファベット(GOOGL)、アップル(AAPL)、ジョンソンエンドジョンソン(JNJ)、イーライ・リリー(LLY)は、All Time Highと引け値ベースの最高値を更新しました。

今週、ニュースフローや市場解説で目立ったのは次のような銘柄群です。

1)AI・半導体関連:エヌビディア(NVDA)上でもコメントしました。

「AI投資サイクルはまだ続く」という見方が再び優勢となってきています。来期以降の需要見通しが引き続き焦点。

その他半導体製造装置・メモリ関連:AIデータセンター投資拡大の恩恵を受ける銘柄群も反発。業績モメンタムに差はあるものの、「AI関連バリューチェーン全体」をテーマとして買う動きが続いています。

2)大型プラットフォーム銘柄:アップル、アルファベットなどの巨大テック

依然として指数全体に対する影響力は絶大。足元では「AI機能の組み込み」「自社株買い」「安定したキャッシュフロー」が評価され、ディフェンシブ性とグロース性を兼ね備えた存在として認識されています。

3)エネルギー・資源関連:オイルメジャー、精製・サービス関連

原油のじり高と配当利回りの高さから、「インカム+インフレヘッジ+景気敏感」という3つの役割を期待する資金が流入

4)小売・消費関連(ブラックフライデー/サイバーマンデー前後)

感謝祭〜ブラックフライデーを控え、実店舗大手、ECプラットフォームに注目が集まりましたが、株価反応は銘柄ごとにバラバラ。

市場は、売上額よりもむしろ利益率(ディスカウント競争の影響)や、来年のガイダンスを重視するムードです。

今後の見通し

短期(〜数週間):年末ラリー vs. 指標・決算リスク

12月にかけては、雇用統計、物価指標(PCEなど)、FOMCのスタンス
など、金利見通しを左右するイベントが続きます。

「利下げ前倒し期待」が行き過ぎていると判断されれば、再び金利上昇→ハイテク調整という展開も十分あり得る局面です。

中期(6〜24ヶ月)金利ピークアウト後の「グロース再評価」フェーズ

インフレのトレンド鈍化と金利のピークアウトが確認されつつある中、収益成長が見込めるテクノロジー・ヘルスケア、安定配当のエネルギー・インフラの組み合わせが、中期では有力なテーマになりやすい環境です。

長期(3〜10年)AI・脱炭素・人口動態がつくる「新しいS&P500」

AI・自動化:ただの「ブーム」ではなく、企業収益構造を変える長期テーマ。

エネルギー転換と地政学リスク:再エネ・化石燃料・原子力のバランスを巡る投資は、長期でボラティリティは高いが、ポートフォリオの分散源として重要。

人口動態・高齢化:ヘルスケア、医薬品、介護関連サービスなど、長期需要が見込める分野は、景気循環に左右されにくい「土台」となり得ます。

What to do, what not to do

投資家への示唆:この上昇局面で「やるべきこと・やってはいけないこと」

やってはいけないこと(What not to do)

・短期の上昇に合わせてレバレッジを一気に積み増す:金利・指標次第で、いつでも逆流が起こり得る環境です。

・AI銘柄だけを追いかける集中投資:テーマ自体は正しくても、「入口の価格」を間違えると長期でも苦しくなります。

やるべきこと(What to do 長期投資家のチェックリスト)

・資産配分(株・債券・キャッシュ)のバランス確認:自分が想定しているバランスから大きく乖離していないか

・想定リスク水準(最大ドローダウンのイメージ)から逸脱していないか。

・グロース vs. バリュー・ディフェンシブのバランス (自分の想定通りとなっているか?)

AI・テックは「成長エンジン」として一定の比率を持ちつつ、生活必需品・ヘルスケア・エネルギーなど、「守りの柱」も忘れない構成にする。

・ドル資産の比率・為替リスクの確認

ドル高一服とはいえ、円から見れば依然として高い水準。

積立ペースや一括投資のタイミングを分散させることで、為替水準への依存度を下げる。

・「時間分散」と「銘柄分散」を徹底

一週間の値動きはノイズに過ぎません。

毎月・毎クォーターの積立と、指数・セクター・個別の組み合わせによる分散が、結局はリターンの大半を決めます。

市場は常に不透明です。(本当に明確になることは、滅多にないです)それを踏まえて、慌てず、慎重に見極めつつ、投資を継続していくことが肝要だと思っています。

後記

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