恐怖指数(VIX指数)
市場のボラティリティという言葉がよく使われます。
ボラティリティというのは価格の変動性のことです。大きく上下しやすいことを、ボラティリティが大きい、価格の変動幅が小さいことをボラティリティが小さいと表現します。
市場のボラティリティと言う場合、通常はS&P500(アメリカを代表する株式インデックス)のボラティリティを指します。
価格変動性をボラティリティというので、このボラティリティというのは、実際のS&P500の日々の変動幅(%で示された変動幅です)を使って計算することで求められます。
数学的には、標準偏差を求める計算式です。(ボラティリティは、数学的にはこの標準偏差のことです)
このボラティリティの特徴としては、株式市場の上昇に比べて、下落時の方が大きくなりやすい傾向があります。(暴落時の下落の仕方の方が、暴騰の時の上昇の仕方より大きい)
このボラティリティは過去の数字を計算して出すものですが、これを予想する先物取引がシカゴの先物市場(CBOE:Chicago Board of Exchange)で取引されています。
これが、VIX指数と言われるものです(取引コードがVIXになります)。
下落時に大きくなりやすいという傾向があるため、この先物であるVIX指数が上昇して取引されているということは、市場の下落を予想している人が多いということでもあります。
そのため、このVIX指数は別名「恐怖指数」とも呼ばれています。
大きな下落の後に、市場参加者は更なる大きな下落を心配することが多いので、大きな下落の後、恐怖を感じて更にボラティリティが上がると予想してVIX指数を買い上げていくことが多いのが特徴です。
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