この記事を読まれている方は、既に投資をされている方が多いかと思います。
- 何のために、投資をされていますか?
- その目的のために、どれくらいの資産を目標とされていますか?
- そして、それをいつまでに達成されようとしていますか?
- そのために自分が定期的に投入する金額はどれくらいですか?
- その場合、目標額を達成するためには、年率でどのくらいのリターンが必要になりますか?
- そのリターンを何に投資をして達成しようとしていますか?
これらが明確になっている方は、少ないかもしれませんね。
いくら投資に回せるかを算出する
現在時点と目標が見えていないと、どのように達成するのかが見えないので、目標に全く届かない、というようなことも起きてしまうかもしれません。
更に言ってしまうなら、想定される支出も加味した上での年間のファイナンシャル・プランも作って、いくら投資に回せるかを算出すれば、より多くの資金を投入できるかもしれません。
ここでは、取り敢えず、税引き後収入の5~10%程度を投資に回すということを目標として、25年で2000万円を貯めることを目標としてみましょう。
3年ごとに、積立額を10%ずつ上乗せします。
投資の利回りによって大きく結果が異なるのですが、これを年率5%としてみましょう。
低いように思えるかもしれませんが、現時点で長期のリターンを年率5%で回すというのは、かなり大変なことです。
そもそも、最もリスクが低いとされる国債の利回りが、非常に低いのです。
30年国債を30年持ち続けても、0.4%に満たない。10年債はマイナス利回りです。
そうした状況で、年率5%以上で回すには、株式をうまく入れつつ、途中の市場の下落をどう乗り切るかを考えつつ投資をしていく必要があります。
それは、後ほどお話します。
上の条件で、例えば35歳の方が月2万5千円ずつの投資からスタートして、60歳までずっと投資し続けると。
24年目からの月々の投資額は53,897円になります。そして25年が過ぎたときには、2200万円になります。
期間を延ばせば、同じ金額でもっと大きくなるのは当然ですし、約2000万円を貯めるのであれば、月々の投資額はもっと少なくて済みます。
より高い利回りが出せるのであれば、もちろん、同じ投資額ならもっと早く2000万円に達しますし、同じ期間ならもっと少ない投資金額で達成できます。
長期で比較的高いリターンを狙うには?
ある程度の安全性を加味しつつ、長期で比較的高いリターンを狙うにはどうしたら良いでしょうか?
皆さんは、既に様々な投資をされているのではないかと思います。
直接株式を買っていたり、投資信託を通じて、海外の株、国内の株、海外の債券、国内の債券、あるいは、それらを組み合わせたもの。
金の現物や、不動産の投資をされている方もいるかもしれませんね。
そうしたものを、ETFで投資されている方もいらっしゃるかと思います。
そうした自分が投資した全てをまとめて、ポートフォリオと呼びます。
このポートフォリオという言葉は、業界によって違う意味で使われているようです。
金融の世界では、上記のような投資している資産をまとめたものを言います。
ポートフォリオは、もともといろいろな書類をまとめて入れられるカバンのことだったようです。
基本的なものとして、国内の株、海外の株、国内の債券、海外の債券、その他、現金、などの組み合わせになるかと思います。
その他の部分に不動産や金などの実物資産や、未公開の株、ヘッジファンドなどが入ったりします。
実は、株の中で何に投資するか、あるいは、どの個別の銘柄を選ぶか、ということよりも、どのような株や債券などの資産クラスのウェイトをどのようにして持つか(これをアセットアロケーションと言います)の方が、はるかに重要です。
ポートフォリオの90%以上は、このアセットアロケーションで決まるということが学術的(統計的にも)に証明されています。
もちろん、バフェットやトップクラスの投資家の中には、特定資産クラスだけの投資で、とても高いリターンを出している人もいます。
これは例外的なケースであり、通常の場合(大方のプロの投資家であっても)、アセットアロケーションが全てです。
投資家において、そのポートフォリオのリターンを決定する最大の要因は、アセットアロケーションです。
それをベースにして、定期的な見直しとリバランスをきちんとすることで、手間をかけずに、安定した比較的良いリターンを得ることができます。
この背景にあるのは、最高のリターンを目指さず、大きな失敗をしないことで、手間をかけずに平均以上のリターンを上げようとするものです。
これが、労力も少なく最も効率的であったりします。
短期トレーディングで勝ち続けるのは難しい
短期トレーディングで勝ち続けるのは、実は見た目ほど簡単ではないです。
例外は当然あるでしょうが、統計的には上手くいっていないのが現状です。
運良く、Amazonのような大化け株をIPOで取得して持ち続けていたら、他の投資は不要かもしれません。
1997年にIPOをして、2020年には、1423倍!年率37%です。
23年でこれだけの株は他にありません。競馬の大穴より確率的には低いと思います。
数年で数倍になる株も時折見つけるので、射幸心をあおられ夢を見たくなる気持ちもわかります。
個別株投資の魅力は、なんだかんだ言っても、そうした株を発掘したところにあるのは間違いないですから。私自身もやっています。
ただ、失敗も当然沢山あるので、長期で見たら、インデックスファンドを買っていた方が良かったということになる可能性は高いです。
(過去を振り返ると、インデックスに勝てていない投資家がほとんどです)
コメント