前回から、投資するかどうかを判定する銘柄に辿りつくための方法をお話しています。
その方法として8種類の方法をお示ししました。
銘柄を見つける方法
☆銘柄を見つけるための8種類の方法
- 個別の製品・サービスから個別の企業にたどり着く方法
- ビジネス・トレンドから個別の企業にたどり着く方法
- 大きな社会的トレンドや社会課題に取り組む会社を探し当てていく方法
- 証券口座や有料情報サイトでのスクリーニングによって銘柄を絞り込む方法
- プロの投資家によって運用された優れた投資信託が保有している銘柄を参考にする
- 有料メルマガなどで取り上げられたもの
- 本や雑誌で取り上げられた銘柄をヒントにする
- SNSなどで取り上げられた銘柄
① ②は前回お話しましたので、今回は③からお話します。
③ 大きな社会トレンドや社会課題に取り組む会社を探し当てていく方法
トレンドから銘柄を特定していく方法と課題から特定していく方法では、最初の時点で少し取り組み方が異なります。
トレンド
社会を変える、物事の在り方などが大きく変わるトレンドを探すのは、意外に難しい。
アイデアが素晴らしくても、結局消えて行った発明も沢山あります。
これは、世界が変わるな、ゲームチェンジャーだ、と言えるものに出会えることはそう多くありません。
これは、多くのメディア、特に専門分野のメディアなどが良いかと思いますが、そうしたものに注視していく、あるいは、専門分野に関するメルマガなどを読んでいる中から気付くこともあります。
沢山の情報に当たって、いろいろ考える中で発見できるものです。
超長期で続きそうなトレンドの場合、まだそのインパクトの大きさが人々に認識されていないようなトレンドであれば、メディアで取り上げられてからでも、それを投資テーマとすることでも問題ありません。
この手法も①と同じで、好奇心を持って世の中の動きに注視していく姿勢を持っていることがカギになります。
そのトレンドが把握できたら、後はそのトレンドで最も恩恵を受ける企業にはどのようなものがあるのか、と絞り込んでいきます。
そして、個別銘柄の投資可否を決めるチェック項目でチェックしていき、投資の可否を判断します。
社会的課題から入っていく方法
これは、そもそも社会的課題にどのようなものがあるのか、ということをある程度把握しておく必要があります。
例えば
- 社会の高齢化
- 健康(生活習慣病によるヘルスケアコストの上昇)
- 労働力不足(賃金上昇?機械化による生産性の向上?)
- 地球温暖化(気候変動・災害の激甚化)
等々
こうした社会問題を認識していれば、それらを解決の方向に動かす企業の製品やサービスが、大きな意味を持つことはすぐに理解できるかと思います。
こうした社会課題の観点から銘柄を見ることで、その関心の網に引っかかってきた銘柄が調査対象になっていきます。
一般的にテーマ投資というものはこの分野に入ってくるかと思います。
様々な投資テーマの投資信託が販売されていますので、そうしたものも注視していくと良いかと思います。
④スクリーニングの利用
スクリーニングというのをご存じですか?
スクリーンというのはふるいにかけることです。
アメリカ株は5000以上の銘柄があり、主要オンライン証券でも取扱い銘柄数は4500以上あるようです。
そのすべてを一つずつ調べて選ぶのは非現実的です。
スクリーニングというのは、ある一定条件を満たすものだけをその中から抽出する作業です。
選び出す基準としては、例えば、売上の伸び率、収益の伸び率、収益性(ROE)、PER(株価収益倍率)、PBR(株価純資産倍率)、配当利回りなど。
様ざまな条件を組み合わせてスクリーニングすることもできます。
売上高伸び率20%以上、一株当たり収益の伸び率が20%、ROE15%以上、などの条件をすべて満たす企業、というようなスクリーニングが出来ます。
条件に合う優れた企業が浮かび上がって来ます。
これである程度絞り込んでから、気になるものを更に調査していき、投資の可否を判断する。
このスクリーニングの機能は、ネット証券のサイトなどにもありますし、株情報サイトなどにもその機能が備わっているものが多いようです。
条件を厳しくし過ぎると、条件に当てはまるものが無かったりします。
条件の決め方が肝になります。
結果を見ながらいろいろ試してみてみると良いかと思います。
この方法は、一つのおススメの方法です。
⑤プロのマネをする
プロが運用する投資信託の報告書に載っている保有上位銘柄などから、銘柄のヒントをもらう。
この方法は、別名「コバンザメ投資法」と言われています。
上位保有銘柄は、そのプロが何に強気なのかを示してくれています。
それらがどのような会社で、なぜそのプロが持っているのかを調べて納得できたら、投資して良いかと思います。
そうした投信のレポートを読んでいるとかなり分かってくるかと思います。
プロのマネをするときでも、理由を理解しないで購入するのは危険です。自分で調べて納得したら購入するようにしましょう。
今回はここまで。
次回、あまりお勧めしてはいませんが、⑥~⑧について、利用法をお話したいと思います。
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