新年明けましておめでとうございます。本年も宜しくお願いいたします。
しばらくお休みを頂いたこともあり、久しぶりのアップデートになります。
習慣化していたことを中断すると、再開させるのにエネルギーが要ります。
今年の新年の誓い・目標(New Year’s Resolution)は立てましたか?
気持ちが新たなうちに立てておくと良いかと思います。そして、定期的にそれを見て意識しておく。
では、週間のデータとしては1月6日~1月10日のデータでお話をしますが、ストーリーとしてはクリスマス以降から1月10日までを意識してお話していきます。
当面は少し警戒を強めて、警戒モード継続で良いかと思っています。
概要&マクロ
多くの市場関係者が期待していたサンタクロース・ラリー(クリスマス明けの市場の上昇)は、今季は無かったということになりました。
クリスマス明けからは、しばらく不安定な時期が続き、年初(1/2・1/3)は上昇したものの、この週に入っても引き続き不安定な市場展開となりました。
故ジミー・カーター大統領の国葬のため、1月9日(木)が休場となり、4日のShort Weekになりました。
市場は、19日に控えたトランプ大統領の就任式を前に、トランプ次期大統領の発言や、政権移行チームの発言などに振り回されてきましたが、最大の要因は10日に発表された12月の雇用統計でした。
非農業部門雇用者数:+256千人(予想+164千人、前月+212千人)
失業率:4.1%(予想4.2%、前月4.2%)
平均時給:前月比+0.3%(予想・前月とも+0.3%)、前年比+3.9%(予想・前月とも+4.0%)
非農業部門雇用者数が、予想を大きく超える数字で発表されたことにより、インフレの鎮静化の遅れが想定され、FRBの利下げスピードが更に遅くなると市場関係者は受け取りました。
結果として、10年金利は4.76%まで上昇しています。
FRBが利下げモードに入る直前の9月半ばに3.62%レベルまで低下していたころから1%以上上昇しています。
この金利上昇が、高PER銘柄の多いグロース系銘柄を中心に売り圧力となり、市場全体を押し下げることになりました。
また、退任間近のバイデン政権が最先端半導体の輸出規制を強める動きをしているとの報道などもあり、エヌビディアを始め半導体銘柄の足枷になっています。
金利が下がりにくい状況になってきていることもあり、中小型株は劣後する状況が続いています。また、市場の先行きに不安を持った投資家が、これまで大きく上昇してきた銘柄などを利食う動きも見られるようです。
セクターの状況
金利の影響を受けやすいセクターが、金利上昇の影響で大きくマイナスになっています。
一方で、引き続き強い景気や需給のタイト化などでジワジワ上昇している原油価格の影響で好調なエネルギーセクターや、ディフェンシブセクターであるヘルスケアなどが好調です。
景気全体・市場全体への影響も大きい半導体セクターは、年初の上昇分があるものの、この週には金利の影響やバイデン政権の動きなどもあり、週ベースでは大きく下落しています。
個別株の状況
市場が不安定な中、エヌビディア(NVDA)とユナイテッド航空(UAL)はAll Time Highと引け値ベースの最高値を更新しています。
NVDAは、ジェンセン・ファンCEoのCESでの基調講演を材料に1月6日に引け値ベースの最高値を、All Time Highを1月7日に更新しましたが、その後急落しています。
NVDAは、業績の好調を続けていますし、その基調は当面変わらないと考えられますが、これまでの株価の上昇幅が大きいことで、更に大きく上昇するために、投資家は更に大きな輝かしい未来を想定させてくれる材料を求めて来ている状況です。そのため、業績にかかわらず、不安定な動きになりやすくなっている状況下と思います。
エアライン株では、デルタ・エアライン(DAL)が好決算を発表し、最高値を更新したことで、同業のUALやアメリカン航空(AAL)も大きく上昇し、UALも最高値を更新した格好です。
今後の見通し
今の不安定な状況は、当面続くかなと見ています。目先は、1月28日・29日のFOMCになるかと思います。利下げは期待できないことはコンセンサスになりつつあるかと思いますが、それを確認しに行く動きになるかと思います。
新政権が19日の就任式から始まります。トランプ大統領は関税を引き上げる方向で動くことはほぼ確実かと思われます。ただ、これは誰をも利せず、結局、アメリカ国民の負担が増すだけ(政府の税収はその分増える。そして一方で減税であれば、政府の歳入にもあまりプラスではない)、と多くの専門家が予測しています。
また、ウクライナ情勢、中東情勢の行方も懸念材料です。おまけに、欧州では、フランス・ドイツの政権が不安定化していますし、イギリスも同様です。
アジアでは、韓国も揺れています。日本も、夏の参議院選挙の結果によっては、更に政治が不安定化する可能性もあります。
今年は、ストレッチしすぎた株式のバリュエーションが、このまま維持できるか、更にストレッチするのか、あるいは、一旦巻き戻しがあるのか、という局面になる可能性がある中で、政治が攪乱要因として市場に影響を与えそうです。
目先の事象に囚われず、長期目線で影響を考えて行く必要がある年になるかと思います。
後記
本年も宜しくお願いします。
メルマガ登録募集中です。
タイトル:「心穏やかなお金持ちになろう」
表には見えにくい市場での動きや、情報過多の中でそれらの情報をどのように理解したらよいのかなどを含め、投資に役立つ情報や基礎的な知識などをお伝えしています。
投資にご興味のある方はぜひどうぞ。登録は下のリンクからどうぞ。
↓↓
「心穏やかなお金持ちになろう」メルマガ登録
基本Weekly(毎週日曜日夕方発行)です。
投資に関するコンサルも行っています。
初心者から、ある程度の経験者まで。
本人の希望に沿いつつ最適な形の投資のお手伝いをしています。(有料ですが、初回は無料です)
相談の上、引き受けの可否、コンサルの頻度その他を個別に決めさせていきながら、資産形成・保全のお手伝いをします。
ご希望があれば、ご連絡ください(まだ多少の空きはあります)
jack.amano@wealthmaster.jp
officeyy@wealthmaster.jp
コメント