【米国株式週間レビュー】都合の良いようにしか見ない 2023年12月9日

投資

概況

先週(12/4~12/8)のNY株式市場は、注目の雇用統計を前に、月・火・水と軟調でしたが、AIテーマの再来と雇用統計の好意的解釈により木・金で上昇し、週間ベースでは6週連続の上昇となりました。

マクロ経済指標に振らされた1週間とも言えます。

雇用統計をどの側面から見るかで、出てきた数字の意味合いは異なりますが、債券市場は悲観的にとらえ、株式市場は楽観的にとらえたと言えそうです。

10年金利は、少し上がっただけのように見えます。しかし、この1週間で最も高いところで4.29%、最も低い時で4.10%台と短期間で非常に大きな動きをしています。

4.29%まで上昇したのは雇用統計を控えて神経質な動きになったと思われますが、火曜日の求人件数の減少、水曜日のADPの民間雇用者数統計が、雇用状況の緩和を示唆するものであったことで、一気に低下に向かっていった。

金曜日に発表された雇用統計は、もろ手を上げて歓迎するような数字ではありませんでした。

非農業部門雇用者数:19万9000人増(予想18万人増)
失業率:3.7%(予想3.9%)
平均賃金:前月比0.4%増加(予想0.3%増加)
前年同月比4.0%増加(予想4%増)

求人件数やADP統計が示唆したほど雇用状況は減速していなかったと言えるかと思います。結果、債券市場ではHigher and Longerという観測が強まり、債券売り(金利の上昇)になり、4.16%水準から瞬間4.26%まで上昇しています。

その後落ち着きを取り戻し、4.23%で終了したという状況です。

一方、株式市場は、雇用市場の強さを示す数字は、Higher and Longerにつながるので、つい前日くらいまではネガティブな扱いでした。一方で、景気が減速し過ぎてリセッションになることも警戒していました。

弱すぎず、そこそこ強い景気状況を示す数字になったことで、金利を更に引き上げるほどではない(少なくともHigherはなく、Longerだけ)。そして、リセッションになるほど弱くなっていない、ということをポジティブにとらえる、という受け取り方になったようです。

物事の良いところだけしか見ない、ご都合主義的ではありますが、こういう時は市場のセンチメントが買い方向に偏っているので、しばらく上昇が続く可能性があります。

少なくとも大きく下落することは、すぐには無いのではないか、という感じがします。

後述しますが、AIテーマが再来し、買い上げるテーマが見つかり、活気づいたのもプラスです。

セクターの状況

金曜日の雇用統計をポジティブに見たことと、AIテーマ再来で、グロース系セクターが上位を占めました。

大型テクノロジーが牽引する市場はまだ続いているという感じです。

原油先物は、増産計画が低位であることや、景気の先行き不透明感で、下落傾向は続いています。結果としてエネルギーセクターの今四半期の低調ぶりが目立ちます。

個別株の状況

先週の注目としては、まず、アドバンスト・マイクロ・デバイシーズ(AMD)が、エヌビディア(NVDA)に対抗してAI向けの半導体MI300Xを発表しました。

そして、MI300Xの売上予想は2024年で$2bil(3000億円)と発表し、AI向け半導体の市場規模予想を今後4年で$400bil(60兆円)とかなり強気の予想をしました。

また、NVDAのH100が市場を独占している状況から、NVDAへの過度の依存を避けたいマイクロソフト(MSFT)、メタ(META)オラクル(ORCL)などがMI300Xを購入することを表明しています。

これが好感されAMDは大きく上昇しています。
ただ、NVDAは、既にH100より更に高性能のH200を発表しています。

4年で市場規模$400bilは流石に強すぎる気がします。ここまでではなくても、市場規模が急拡大することが見込まれます。

NVDAとAMDの総売上の比率は3:1くらいです。GPUだけでの比較が手元にないですが、もう少し差が開いているかと思います。NVDAの独占ではなくなり、AMDもその一部を享受すると思われますが、NVDAの断トツプは揺るがないかと思われます。

売上の比率とほぼ同等のシェアになったとしても、NVDAビジネスも想定以上に伸びる可能性が高いかと思われます。

また、AIテーマでは、グーグルの親会社アルファベット(GOOGL)が、ChatGPTに対抗したAIチャット、ジェミニを公開しました。GOOGLによれば、ChatGPT3.5より優秀とのこと。

ChatGPT4.0との比較についてはノーコメントだったようです。ChatGPTの有料版はChatGPT4.0です。

NVDAの独占、MSFT/Open AI(ChatGPT)の圧倒的先行の状況に対して、競争が始まった感じになっています。この状況はAI市場の成長を更に促すことになると思います。

現時点で、AIで収益を上げているのはNVDAだけ。次にAMDもこれに加わる。まずはハード系が収益を上げ、AIを使ったサービス系がどのような形で収益を上げていくかが今後のテーマになっていくかと思います。面白いですね。興味津々です。

後記

今日明日は、東京はとても暖かく10月並みに戻るようです。株式市場と同じく天気の変動も激しい。それでも、季節はちゃんと進んでいます。
株式市場も揺れ動きますが、目先の動き(ノイズ)に惑わされないようにしていきましょう

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