【米国株週間レビュー(9/22〜9/26)】利下げ期待調整で上下動

投資

今週の米国市場は、FOMCの利下げ路線維持が確認される一方で、強い経済指標や割高感が意識され、株式市場は上昇と下落を繰り返す展開となりました。

為替市場ではドルが149円台まで上昇し、金は最高値更新、原油は65ドル台に回復するなど、株式以外の資産も大きな動きを見せました。

概要&マクロ


株式市場:先週末までは「FRBが積極的に利下げを進める」との期待からリスク選好が高まりました。

しかし、今週は新規失業保険申請件数を含む経済指標が予想ほど弱くなく、景気の底堅さが意識され、利下げスピードに対する過度な期待が修正されました。

その結果、S&P500は一時最高値を更新したものの、週半ばには利益確定売りが優勢となり、週末にかけては小幅安の展開に。

債券・金利:利下げ期待の調整を背景に米10年債利回りは一時4.2%台まで上昇。

利下げ方向にはあるものの、スピード感への修正が金利の反発につながりました。

為替:ドル円は149円台後半まで上昇。これは、金利の上昇がドル高方向に作用した結果であり、利下げ加速期待の後退を反映しています。

商品市場:金はインフレや地政学リスク、ETFへの資金流入を背景に過去最高値を更新。原油はロシア供給懸念とドル高の影響を受けつつ65ドル台で推移しました。

セクターの状況

地政学的リスクの高まりから、原油価格が上昇したことで、エネルギーセクターが上昇。原油価格の上昇は、週間ベースでは6月中旬以来の大幅高となっています。トランプ大統領が、ロシア産原油の購入を止めるよう各国に圧力をかけていることもその一つの原因です。

強かったセクター
エネルギー(原油高を背景に上昇)、公益、消費関連(新築住宅販売の急増を受けて住宅関連株に買い)
弱かったセクター
IT・ハイテク(NVIDIA、Amazonの下落が重し)、素材、金融(社債発行増で一時売られる展開)

個別銘柄の状況

この週(特に前半を中心に)、JPモルガン・チェース銀行(JPM)がAll Time Highと引け値ベースの最高値を更新し続けています。金利低下観測が好感されていると考えられます。

また、週所アップルのiPhone17の販売動向が当初予測よりも良さそうとのことで大きく上昇したことは市場が足踏みをする中で、下支えになったと考えられます。

上昇銘柄

IBM:量子技術投資の発表で5%以上上昇

エレクトロニック・アーツ(EA):買収観測報道で急騰

下落銘柄
NVIDIA・Amazon:バリュエーション懸念から下落

オラクル:社債発行報道とAI提携報道後の失望売りで下落

テスラ・ジャビル・カーマックスなど消費関連株も弱含み

今後の見通し

短期的視点
PCEコア指数が予想通りで利下げ継続期待は維持されていますが、株式のバリュエーションは高水準にあり、今後は調整入りの可能性も警戒すべき局面です。来週の雇用統計が市場の焦点。

中期的視点
FRBは年内あと2回の利下げを予定しており、これが相場の下支え要因。ただし、労働市場の減速が鮮明になると「景気後退懸念」に転じるリスクもあります。

長期的視点
クレジットスプレッドは依然として歴史的低位にあり、過去のロシア危機やサブプライム危機の際と同様に「過度の楽観がシステミックリスクを招く」可能性も。長期投資家は、株式の強気相場を享受しつつも、リスク管理を強化する時期に入っていると考えられます。

後記

メルマガ登録募集中です。
タイトル:「心穏やかなお金持ちになろう」

表には見えにくい市場での動きや、情報過多の中でそれらの情報をどのように理解したらよいのかなどを含め、投資に役立つ情報や基礎的な知識などをお伝えしています。

投資にご興味のある方はぜひどうぞ。登録は下のリンクからどうぞ。
↓↓
「心穏やかなお金持ちになろう」メルマガ登録

基本Weekly(毎週日曜日夕方発行)です。

投資に関するコンサルも行っています。
初心者から、ある程度の経験者まで。

本人の希望に沿いつつ最適な形の投資のお手伝いをしています。(有料ですが、初回は無料です)
相談の上、引き受けの可否、コンサルの頻度その他を個別に決めさせていきながら、資産形成・保全のお手伝いをします。

ご希望があれば、ご連絡ください(まだ多少の空きはあります)
jack.amano@wealthmaster.jp
officeyy@wealthmaster.jp

コメント

タイトルとURLをコピーしました