ウォーレン・バフェットはなぜ世界一の投資家と言われるのか?

投資の神様 投資の始め方

これまで、ウォーレン・バフェットに言及する際には、ほぼ必ず「世界一の投資家」という形容詞を付けて彼の名前を取り上げていました。

世の中でも、ほぼ同様にウォーレン・バフェットは、「投資の神様」(まだ存命中ですが)とか言われています。

ウォーレン・バフェットが「世界一の投資家」であるとか、「投資の神様」と投資に絡んで言われる時、その評価のベースとなっている情報としては、ウォーレン・バフェットがその株式のほとんどを所有するバークシャー・ハサウェーのリターンとS&P500の比較です。

バフェットのポートフォリオの超絶リターン

ポートフォリオ

ウォーレン・バフェットがその株式のほとんどを所有するバークシャー・ハサウェーという会社は、保険会社をベースとした持ち株会社で、その傘下に鉄道の会社や電力会社などを持っていると同時に、会社資産として大きな株式ポートフォリオを持っています。

日本の保険会社が政策株式として保有しているのとは異なり、純粋な投資としての株式ポートフォリオを持っています。

そのポートフォリオの大きさは、現在の金額で約45兆円の投資ポートフォリオです。

それとは別に存在しているバークシャー・ハサウェーのビジネスは、保険会社も、電力会社も、鉄道会社も、シーズキャンディ(アメリカのお土産で有名ですね)など様々ありますが、すべて、買収したものです。

そもそも、おおもとのバークシャー・ハサウェーという会社自体、買収したものです。

そのような会社であるため、バークシャー・ハサウェーの投資リターンの評価がバークシャー・ハサウェーの株価に反映されていると考えて良いのです。(厳密には異なりますが、概ね正しい)

バークシャー・ハサウェーの株価(BRK.Aとその1500分の1の価値のBRK.B)のリターンは、2021年末時点で、1965年来3,641,613%です。

1965年にバークシャー株を1000ドル(現在だと13万円ほど。当時だと36万円)投資していれば、$36mil(約46.8億円)になっているということです。

これは、同じ期間のS&P500の30,209%に比べても120倍。

年率化したリターンで、バークシャー・ハサウェーの20.1%に比べて、S&P500の10.5%とほぼ2倍です。(57年間平均で毎年S&P500を10%上回った!)

これだけ長い期間の投資のリターンがS&P500にこれだけ勝っているのは、統計的には異常値です。

通常の運用では、ほとんどのプロが超長期のリターンでは、S&P500にあまり勝てていない。

勝てても、さほど大きくありません。

そんな中で、この神がかり的なリターンを長期で出し続けているので、「投資の神様」と言われるようになりました。

投資だけで世界一の資産家に

投資家

これに関連して、バークシャーの最大株主がウォーレン・バフェット自身であるため、彼は投資だけで大きな資産を作ったとも言える訳です。

フォーブス(アメリカのビジネス雑誌)の長者番付に1986年に5位に入って以降、ずっとトップ10に入っています。

1994年から13年連続でマイクロソフトの創業者のビル・ゲイツがトップで、ウォーレン・バフェットは2位でいることが多かったのです。

2007年に初めてフォーブスの長者番付でトップに立ちました。

投資で、このフォーブスの長者番付でトップ10に入ったのも、トップになったのもバフェット一人です。

その他は、ビジネスオーナーです(創業者もしくは創業一族)。

ウォーレン・バフェットは質素な生活

倹約

それだけの資産家でありながら、贅沢は好まず、1958年に31,500ドル(当時の為替レートでも約1100万円)で購入した家に今も住んでいますし、車は米国国産車(キャデラック1台)です。

唯一の贅沢としては、移動手段として、会社でプライベートジェットを買ったことくらいです。(時間の節約と静かな時間を確保できるというメリットがあるため)

ウォーレン・バフェットのマネは難しいが参考にはすべき

分析

毎年、ちょうど日本のゴールデン・ウィークのころに年次株主総会が開かれ、その場で会場に来ている株主からの質問に4時間以上答え続けます。

彼の言葉は”Oracle of Omaha”(「オマハのご神託」)と言われるほどに示唆に富み、投資の本質を突くものです。

ウォーレン・バフェットの投資をマネして高いリターンを上げようとする人も多いですが、ほとんどの人には不可能です。

ウォーレン・バフェットの1日は、朝から晩までほとんど企業の年次報告書を読み漁り、分析をしています。

贅沢には興味もなく、投資が好きで、ひたすらそのための情報を直接企業の公表資料から読み解く。そうしてつみあがってきた成果です。

なかなかマネできるものではありません。

それでも、ウォーレン・バフェットの投資の仕方、企業を見る見方、市場に関する知見は、学ぶ価値は非常に大きいです。

ウォーレン・バフェットは優れた投資家であり、優れた経営者でもある

経営者

ウォーレン・バフェットは、投資家として、神業としか言いようのない成績を残し(しかもまだ継続中)ています。

また、経営者としても種々雑多なビジネスの集合体であるバークシャー・ハサウェーというコングロマリットを極めて上手くコントロールし、しかも人間的に思慮深く、謙虚な人物です。

そして、ウォーレン・バフェットは、投資家の視点を経営に活かし、経営者の視点を投資に活かしています。

その両輪があることが、ウォーレン・バフェットの凄さを支えているように見えます。

この相乗効果は非常に大きいものに見えます。(経営者の方には、是非、経営に活かす意味でもバフェットを、そして投資を学んでいただければと思っています。)

これはもう神業の世界です。

ウォーレン・バフェットは、「世界一の投資家」「投資の神様」と言っても過言ではないでしょう。

(追記)

ウォーレン・バフェットに関する本はたくさん出ていますが、お勧めを別の記事でまとめていますので、そちらもご参照ください。

『世界一の投資家ウォーレン・バフェットに関する書籍の紹介』はこちらをご覧ください

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