雨の多いすぐれない天気が続いています。そして、時々夏に戻る。
昔、9月にあった秋の長雨が10月にズレ込んでいる感じでしょうか?
9/30~10/4の米国株式市場のアップデートです。
株式市場は、短期的には様々な要因で大きく上下していますが、長期的には上昇傾向が続いています。目先の大きなノイズに騙されないようにしましょう。
市場全体&マクロ
NYダウは、9月30日に最高値を更新し、10月4日(金)に再び最高値を更新しました。
S&P500も9月30日に最高値を更新したのですが、火曜日・木曜日で失った分を取り戻しきれず、最高値更新とはいきませんでした。
4日(金)の朝(NY時間)に発表された雇用統計が、予想外に強いものだったことで、市場参加者(特に短期トレーディングを行う人々)の想定を大きく覆す状況になっています。
雇用統計
非農業部門雇用者数:前月比25万4000人増加(予想15万人増加) 6カ月ぶりの大幅増加
失業率:4.1%に低下(予想は、前月と同じ4.2%)
賃金上昇率:前年同月比+4%(予想+3.8%)、前月比+0.4%増(予想+0.3%)
主要項目で全て予想を上回り、雇用市場が引き続き堅調(再加速?)と読める内容でした。
9月のFOMCで50bpsの利下げが実施されましたが、市場では年内追加で75bps(あと2回のFOMCでもう1回の50bpsの利下げと、25bpsの利下げ)を期待する市場参加者がかなり多くなっていました。
高金利が長く続いたことで、景気が急速に減速しており、積極的に利下げを行わないと景気後退に陥ると懸念していた人が多いということです。
その見方に沿うと、金利は低下(債券価格は上昇)、株価は業績懸念が出やすく不安定、ということになります。(更に、ドルは安くなり、原油価格は低下し、金は上昇する)
雇用統計が、これらの景気の見方・懸念を吹き飛ばすような内容でしたので、金曜日は、雇用統計に沿って見方を大きく修正した動きになっています。
それが最も極端に出たのが債券市場です(金利)。
これは、米国の国債(財務省証券)の10年債金利の動きです。5日間の動きを示しています。右の方で急上昇しているところがあります。これが、雇用統計の発表された金曜日のNY時間朝8時半です。
先週末と比べて、10年金利は、3.75%→3.97%、2年金利は3.56%→3.92%と急騰しています。
結果として、債券市場では、11月の利下げを25bps以下の織り込みまで下げています。
株式市場はこれまで、金利低下をポジティブな材料、金利上昇をネガティブ材料としていましたが、これは、景気が堅調である状態で、という限定条件付きの話です。
昨今では、FOMCの利下げ速度が遅く、景気後退に陥ってしまうのではないかとの懸念が出ていましたので、景気が強いことはポジティブ、景気が弱いことがネガティブという見方に変わっています。
そのため、金曜日の雇用統計を受けて、債券市場がられて金利が上昇しても、株式市場は上昇しました。
とはいえ、これも一つのデータポイントに過ぎず、ぶれやすいものなので、これにあまり一喜一憂して動いてもムダかと思っています。
セクターの状況
エネルギーセクターが飛びぬけて暴騰していますが、これは中東情勢が、中東全域を巻き込む全面戦争に拡大する懸念で原油価格が上昇していることを受けています。
中東情勢は、これまでは限定的でしたので、影響も小さかったですが、中東の全面戦争化すると、影響を免れないので、要警戒です。
個別銘柄の状況
メタ(META)とキャタピラー(CAT)がAll Time Highと引け値ベースの最高値を更新しています。
マグニフィセント7やNASDAQばかり見ていると、それ以外の銘柄の堅調さを見落としてしまうかもしれません。
今後の見通し
引続き、強気維持です。ただ、急騰、急落は起きるかと思います。これは、株式市場の常ですし、その振れ幅の大きさは、昔以上です。
その動きに惑わされることなく、長期的視点を持ち続けられると良いかと思います。
恐怖指数と呼ばれるボラティリティ・インデックス(VIX指数)は、20前後まで上昇しています。この水準は、市場が下落をかなり心配しているということを示しています。
米国の景気はあまり大きく落ち込むことはなさそうであること、一方でインフレはスピードが遅いながら低下の傾向は続くと思われること、大統領選はどうなるかは分からないものの、どちらがなっても、景気を壊すような極端な政策はとれないと見ています。(現時点で言っていることよりもだいぶ穏当なものに変わっていくでしょう)
あとは、個別企業の業績次第かと。11日(金)あたりからMoney Center Bankなどから業績の発表が始まります。要注目です。
余談ですが、9月最終週の中国政府の動き(金利引き下げなどの景気対策)を受けて、中国株が大暴騰しています。(中国本土の市場はこの週休場でしたが)中国株のETFが凄い動きをしています。
今から入るには注意が必要かもしれませんが、持っていた人は救われたかなと。
後記
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