揺れながらも強さを見せる米国市場
10月第3週の米国株式市場は、中国のレアメタル輸出規制から始まった米中の貿易激化懸念や中東情勢の鎮静化期待の中で業績発表が始まるなど、動きの激しい一週間になりました。
中東情勢の緊張緩和や日中の貿易摩擦の動向、そして米金利の動向が引き続き投資家心理を揺さぶる一方で、主要企業の決算発表が始まり、個別銘柄ごとの物色も活発化しました。
概要&マクロの概況
米長期金利:10年国債利回りは、FOMCが近づく中で低下傾向が続く中で、株式市場の下落の中で質への逃避の動きも手伝い、ほぼ4%まで低下。
金利低下期待から、その恩恵を被りやすい小型株が堅調で、小型株指数のRussell2000 は大きく上昇し、週前半に最高値を更新しました。
また、日米ともに政治に大きく振らされた週とも言えるでしょう。日本は、高市政権出現への期待から一転でして、自公の連立が崩れたことによる、政局の混迷で、株式市場は前週からの上昇から反転した。
首相が変わったことで、多少の変化はあっても、劇的に世の中が変わると期待すること自体に無理があるかなと思っています。サイドラインで状況を見守っています。
米国は、中国のレアメタルの輸出規制から始まった貿易摩擦の激化と思わせるような動き(とはいえ、トランプ氏の発言だけで上がったり下がったりしただけとも言える)で、一喜一憂した感じです。
そうしたヘッドラインに目を奪われがちですが、景気のスローダウンに関する懸念も含め、今月末のFOMCでの金利引き下げを期待する動きや、本格化し始めた第3四半期の業績発表という重要な情報が市場に出てきています。
貿易・関税の問題は、経済の構造に大きく影響を与えるものになるので、注意が必要ですが、あまりトランプ大統領の言動に振り回され過ぎないようにすることが肝要かと思います。
地銀2行の貸出先に関するニュースが立て続けに出たことで、システミックリスクを懸念する動きで下落しました。その後、この件は個別性の強いものとして、市場では処理されたような感じです。
その一方で、JPモルガンのダイモンCEOが言うように「ゴキブリはあちこちからぞろぞろ出てくる」というように、こうしたことが引き続き出るようであれば、システミックリスクにつながりかねないので、要注意です。
セクターの状況
上昇セクターは、グロース系とディフェンシブ系が混在していますが、貿易摩擦はやはり景気敏感系に影響が大きいこともあり、景気敏感系(黄色でハイライト)が劣後しています。
個別株の状況
値動きの激しい週でしたが、薬品会社のジョンソンアンドジョンソン(JNJ)と建機・重機のキャタピラー(CAT)がAll Time Highと最高値を更新しています。
引続きAI関連での動きも激しいですが、AIと言えばエヌビディア(NVDA)一人勝ちの状況であったのが、少し広がってきたようです。
NVDAの売上も増え、圧倒的なシェアを維持するでしょうが、AMDなどへもシェアが流れるような状況になっていくのかなという感じになってきました。
田3四半期の業績発表が本格化してきています。政治やマクロによるベータ(市場全体の動き)の影響が強く出やすいですが、個別企業の業績は株式投資では最も大事な部分ですので、要注意です。
今後の見通し
FOMCが今月末(10月28・29日)にあり、利下げの可能性が高いが、次回以降の金利低下についてより期待を持たせる発表があるかどうかが注目です。
また、業績発表が続きますので、これには引き続き注意が必要です。最近、良くても悪くても、その反応の仕方が極端なので、特に要注意です。こうした動きは、一旦の天井が近いことを示しているのかもしれません。
市場参加者が極端ではないにせよ、若干、強気に傾き過ぎていないかなと思える情報もあるので、 気を付けましょう。
上でも述べましたが、大型の破綻のニュースのあとで、出た米国の地銀2行での融資の焦げ付きの問題(訴訟問題化)というキナ臭いニュースが連発しました。ちょっと注意が必要です。
後記
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