【投資をはじめよう】13.投資対象:金融商品について(1)

分散投資 投資の始め方

投資をまず始めましょう、分散投資をしましょう、投資は自己責任で、といろいろ言われますが、では一体何に投資すればいいのか?

この辺りについて分かりやすく説明しているものが、あるようなないような、あまり見かけないような気がします。

投資を始める際に、株であれ、債券であれ、個別の銘柄への投資は、その銘柄の発行体のビジネス状況、財務状況などの分析を十分した上で投資するのがあるべき姿(程度の差はあると思いますが)です。

投資初心者には、財務やビジネス環境についての理論や知識などを持ち合わせている方は少ないかと思います。

そうしたことを避けつつ、でも、資産形成の手段の一つとして投資を導入したいと考えている方も多いかと思います。

そうした方に最適な投資の手段として考えられるのが、投資信託であり、ETF(上場投資信託)です。

投資信託・ETFを使った投資のメリット・デメリット

ETF

ETFも上場はされていますが、投資信託です。

こうした投資信託のメリットは何でしょうか?

それは第一には、少額で分散の効いた銘柄の組み合わせを購入することが出来る、ということにあります。

言い換えれば、自分で個別の銘柄についてリサ―チをして銘柄の良し悪しを判断したりする必要がないということです。

デメリットはなんでしょうか?

大きく上昇する当たり銘柄だけでなく、大きく下落するような外れ銘柄も含んでしまう可能性があるので、ベストな成績というよりは、まあまあの成績になりやすい。
(自分で外れ銘柄ばかり選んでしまうよりはずっとマシですが)

即ち、ETFも含む投資信託のメリットは、ベストな成績は諦める代わりにワーストな成績にもならず、分散効果によって大きく外すことを避けられることにあります。

そういう意味では、初心者向きということでもあります。

しかし、投資信託を使っているのは、投資初心者ばかりではなく、投資巧者も積極的に使っているものです。

ETFと投資信託との違い

投資信託

ETFは上場投信と言われるように、株式市場で一つの銘柄のように売買されます。

また、株式市場で売買されているので、場中であれば購入のタイミングによって同じ日の購入でも異なる価格で売買が可能になります。

細かい価格差を気にする人向きです。言い換えればトレーディング向きとも言えます。

一方で、投資信託には注文締め切り時間があり、その時間までに注文を入れると、その日の市場が閉まって算出された基準価格で売買がなされます。
(売買の価格は1日に一つです)

即ち、投資信託では、日中の細かい価格の動きに応じた売買が出来ません。

したがって、短期の取引には向かず、長期投資向けとも言えます。

積立投資

ETFは株と同様に取引されるため、一株単位での売買になります。

一方で、投資信託は、金額指定で購入することが可能です。
(現在では、ETFでも金額指定で購入できるケースも出てきているようです。取引されている証券会社にご照会ください)

従って、ドルコスト平均法を使った積立投資には、一般的には投資信託の方が向いていると言えます。

アクティブとパッシブ

アクティブパッシブ

投資信託であれ、ETFであれ、そのファンドの中での投資の仕方によって、「アクティブ」と言われたり、「パッシブ」と呼ばれるものがあります。

パッシブと言われているものは、別の言い方ではインデックス投資です。

インデックス投信とかインデックス連動のETFなどがこれに含まれます。

これは一定のルールで組成されたインデックス(例えば、日経平均、東証株価指数、NYダウ平均、S&P500、NASDAQなど)に連動するように組成されたファンドをパッシブと呼びます。

一方、アクティブと呼ばれるものは、一定の考え方(投資哲学=どのような銘柄に投資するかの考え方)や、投資のテーマなどに従って選んだ銘柄で構成されるファンドで、インデックスを上回る成績を残すことを目指すものです。

一般的に、手数料(信託報酬)はパッシブ<アクティブ、という状況です。

ここしばらくの間、アクティブが勝ちにくい状況が続いていたこともあり、パッシブへの資金流入の方が圧倒的に多いのが実情です。

パフォーマンスが振るわないのに、手数料が高いのであれば、その中で今後優れた成績を残せると予想されるファンドを探すよりは、安い手数料でインデックス並みのパフォーマンスのものを買った方が合理的な判断でもあります。

ただし、この状況が今後もずっと継続するかどうかは分かりません。

具体的にどのように購入するものを決めていくか?

現状の市場環境を背景に考えると、まずは以下のそれぞれの分野から妥当そうなものを購入し、積立投資の設定をしてしまうことが第一にすべきことかと思います。

全体を世界(外国)株式、日本株式、世界(外国)債券、日本債券を均等に持つケースを基本と考え、そこから考え方などによって少し変更を加えていくことを考える。

  • 世界(外国)株式
  • 日本株式
  • 世界(外国)債券
  • 日本債券

世界株式の中に日本株式を入れてしまうのも一つの考え方です。

また、株式を米国株と日本株だけにしてしまうというのも一つの考え方ではあります。

さらに分散を考えるのであれば、中国株などを入れるのも一つです。
(中国株は他の市場、特に米国市場との連動性が低いので、分散効果が大きい)

中国ではなく、新興国全般を投資信託で入れるのも一つ。

日本債券を世界債券に入れてしまうのもOKです。

さらに分散を意識するのであれば、不動産投資信託(REIT)や、金などを入れるのも効果的かと思います。

大枠をお話しましたので、次回は、より具体的にどのようなものがあり得るかなどをお話していきたいと思います。

コメント

タイトルとURLをコピーしました